2021年3月、大阪市北区に糖尿病・肥満症を主たる診療科とする内科クリニックを開設いたしました。
私は、大阪医科大学附属病院の糖尿病代謝・内分泌内科にて糖尿病・肥満症を中心とした糖尿病代謝・内分泌疾患の診療に携わってまいりました。
糖尿病・肥満症治療中の方々の中には、その治療の過程において苦しみ、悩み、困惑している方々も少なくありません。社会における糖尿病や肥満症に対する知識不足、誤ったイメージの拡散により、治療に支障をきたす方々もおられます。特に働き盛りの世代の患者様の中には多忙を極めるあまり治療機会を失い、失明・腎不全など糖尿病合併症が取り返しのつかない段階まで医療機関へのアクセスが出来なかった患者様も数多く見て参りました。そこで我々は以下の3つを大切にしていきたいと思います。
life with diabetes 糖尿病と共に生きる
糖尿病は自覚症状に乏しく、危機感を持ちにくい疾患の一つです。それが故に、通院を止めてしまって様々な合併症を発症する方も少なくありません。「一病息災」という言葉がありますが、糖尿病で通院することによって血圧や脂質の管理も行うことが出来、結果的に年に1回の健康診断しか受けておられない方よりも体調変化にすぐに気が付くことが出来ると前向きに捉えて取り組んでまいります。
overcome obesity disease 肥満症を克服する
肥満の定義はWHO(世界保健機関)によると欧米ではBMI30以上とされますが、日本人は欧米人と比較して、軽度の体重増加によって様々な健康障害が出現することから日本肥満学会は日本人の肥満の定義はBMI25以上としています。肥満症は食欲という基本的欲求のコントロールが上手くいかないことで悪化してしまいます。そのためには何故この状況に陥ってしまったのかを分析することが大切ですが、独力では上手くいかないケースが珍しくありません。私たちは肥満に悩める方々に適切な治療・助言を行い、肥満症を克服して欲しいと考えています。
overcome stigma 誤った疾患イメージに負けない
糖尿病・肥満症の共通したイメージとしては「自己管理が出来ていない」、「自分に甘い」など負のイメージをお持ちではないでしょうか。確かにこれまでにも友人や同僚に自分が糖尿病や肥満症で通院していることを知られたくない、隠したいという方はおられました。勿論、進んで友人や同僚に公表する必要はありませんが、必要以上に隠すことによって周囲から治療への協力が得られないということも事実かと思います。しっかりとご自身の状況を把握し、病気について正しく理解し向き合っていけば必ず改善する病気です。治療に前向きになれる時期もあれば、逆にそうでない時期もあります。でも、そんなあなたの良きパートナーとして我々を選んでいただけるよう、我々は最善を尽くします。
糖尿病専門医・肥満症専門医・総合内科専門医としてのこれまでの経験を生かし、患者様の不安に寄り添い、患者様の期待に少しでも多くこたえられるよう努力し、地域の医療に貢献できるように精進してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
いんべクリニック院長 忌部 尚
Hisashi Imbe, M.D., Ph.D.
Director
IMBE Clinic
業績・経歴はResearch mapよりご確認頂けます。
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